【原作比較】ライブアライブリメイクはBGM目当てのサントラゲーム【レビュー】

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ライブアライブのリメイクがSwitchにて販売された。

原作をリアルタイムでプレイしていた私にとって思い出の作品。

早速プレイしたのだが、キレイな思い出は思い出のまま終わらすべきだった。

当時はそこまで気にならなかったが、あれから何十年と経ち、ゲームも進化している。

その進化したゲームを知ってしまっているため、ライブアライブがとても古臭く感じてしまったのだ。

気になった点

  • 説明が足りない
  • マップ毎にロードが入りテンポが悪い
  • 成長要素がほとんど意味ない
  • オムニバスストーリーが今となっては一貫性が無く飽きやすい

良かった点

  • フルボイス化
  • ボス音楽は最高に盛り上がる
  • UEエンジン採用でグラフィック一新

説明不足

全体として「説明が一切ない」ため旧作を知っているプレイヤーにしか楽しめない造り。

スーパーファミコンの時はマニュアル(冊子)が入っており、ストーリーや導入部分、操作説明などが書いてあったので導入がわかりやすかった。

現代のソフトはDL版はもちろんのことカセット版でもマニュアルなど入っていない。

そのためゲーム序盤で説明やチュートリアルを入れないとルールが一切わからないのだ。

ゲームを始めるといきなり現代編などを選ぶ画面に飛ぶため初めてプレイした人は意味がわからないだろう。

何をするゲームなのかもわからないまま始まり、しかも時代によってルールが違うため増々初心者殺しな造りになっている。

思い出補正で子どもにプレイしてもらったのだが、何をすれば良いのかわからなくなって途中で投げ出していた。

原作をプレイしたことがある人が昔を懐かしみつつプレイするゲームの枠を出ていなかったようだ。

頻繁なロード

今作はグラフィックエンジンを導入しグラフィックが一新されている。

背景など奥行きが出ており、古臭さを極力感じさせないグラフィックに仕上がっている。

しかし、その反面でマップを移動する際に毎回ロードが発生する。

これがとてもテンポ悪く、緊張感のあるSF編は怖さが台無しになっているし、マップ移動が多い幕末編は無駄な時間がとても増えてしまう。

ロード画面にはチュートリアル要素やヒントが書かれているのだが、それを読めるほどロード時間が長いわけでもないのでチュートリアルやヒントがほぼ機能していないのだ。

ただただ間が悪い造りになっている。ロードの無いオリジナル版がやりたいと感じてしまうほど。

オムニバスストーリーとあまり意味のない成長要素

ライブアライブはそれぞれミニストーリーが集まった短編集のようなゲーム。

ジャンルとしてRPGを採用しているので成長要素が若干あるのだが、ほとんど意味をなしておらず強スキルを使うだけで敵を一発で倒せる程度の難易度調整。

※中にはマンモスや鯉のような隠れボスも存在するが・・・

編が終わると毎回キャラクターが変わるので終章にならないとRPG要素がほとんど意味をなさない。

嬉しいフルボイス化

リメイクで最も嬉しかったのはこのフルボイス化だろう。

やたらアツい現代編や近未来編はフルボイスで雰囲気がぐっと増している。

全くしゃべらない原始編はその恩恵をほとんど受けていないのが残念。

幕末編の坂本龍馬の土佐弁はどこか笑えるのでぜひ聞いてほしい。

西部編の渋い演技はもっと聞いていたい。

フルボイス化がリメイク最大のポイントと言える。

ボスBGMはマジで最高

ライブアライブといえばボス戦のBGMだ。

これを聞くためだけに買っても良い。それぐらい記憶に残る名曲だ。

公式WebCMで流れているのでぜひ聞いてみてほしい。

『ライブアライブ』Web CM

テンポの悪い展開も間延びした戦闘も全てこのBGMで払拭される。

ファイナルファンタジーのビッグブリッジの死闘のようなスクウェア史上トップクラスの名曲だろう。

その他のBGMも一新されており、グラフィックの変化よりBGMの変化の方が嬉しい

総評

  • 全体 ★★★☆☆
  • ゲーム性 ★★☆☆☆
  • 音楽 ★★★★★
  • フルボイス ★★★★★

ゲームのついたサントラ(サウンドトラック)だと思って買おう。

今となってはかなり古臭いシステムため正直最後までプレイするのが苦痛になってしまうシーンも多い。

それでもBGMとフルボイスだけで何とか保っているゲームだ。

元々2Dのゲームなので背景だけ3Dするより、クラシックのままテンポの良いリメイクにしてほしかった。

ゲーム性やグラフィック部分に期待するとガッカリするゲームなので新規ゲーマースクウェア・エニックスの新作と思ってプレイすると痛い目を見るだろう。

新規プレイヤーがやっても途中で投げ出しやすい造りなので要注意だ。

そういった意味でも今作は思い出補正のある人がBGM目当てで買うゲームだと言える。

私自身、思い出補正が強いので購入したがゲーム性があまりにもテンポが悪く中世編を出してリタイアしてしまった。

それでもボス戦だけはテンションが上がるので、やっぱりライブアライブのBGMは偉大だった。

そういった思い出補正が強い人向けのゲームになっているためライブアライブ(原作)を知っているかどうかが評価の分かれ目となる作品だ。

価格について

Amazonで3,800円(2023年4月時点)

かなり安くなっており、本当にサウンドトラック価格。サウンドトラック代わりに買うのがオススメだ。

編をクリアするとゲーム内でサウンドが開放されサウンド再生機能がある。

ちなみにリメイクサウンドトラックは2700円だったりする。

オリジナルサントラは1800円。

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