結局ガンエボって何だったんだ【1年戦争を振り返る】

ガンダム作品

ガンダムエボリューション(ガンエボ)、サービス開始が2022年9月、サービス終了が2023年11月。

およそ1年でサービス終了という「原作通りの1年戦争」を実現してしまった作品。

オープンベータテストは盛況だったが、同時期にゲーム性の似たオーバーウォッチ2がリリースしたため出鼻をくじくスタートとなってしまった。

というのもガンエボはもう少し後にリリースする予定だったのでは無いだろうか。

オーバーウォッチ2のリリースが当初は2023年だったのだが、Activision(オーバーウォッチの開発元)がマイクロソフトに買収されて様々な作品の開発速度が大幅に上がった。(ディアブロIVもその一つ)

御存知の通り、ガンエボはオーバーウォッチをかなり意識している作品だ。

そのためオーバーウォッチでは出来なかった、受けなかった部分をガンダムに置き換えて実現したかったのがガンダムエボリューションだと思っている。

オーバーウォッチ1.5と言っても良いだろう。

そんなガンエボだったのだが、オーバーウォッチ2の早期投入によりプロトタイプガンダムエボリューション状態でリリースすることになった。

本来リリース時にあるべきである課金コンテンツややりこみ要素などが未実装の状態でリリースしてしまった。

  • 格闘機体による極端なゲームバランス
  • 機体アンロック条件のシビアさ
  • 課金要素(アバター)の少なさ、謎のセンス
  • やりこみコンテンツ不足
  • ゲーム内イベント不足
  • 運営によるユーザーを無視したゴリ押し大会

極端なゲームバランス

ガンダムエクシアとザク(格闘装備)が突出した性能をもってリリースされた。

しかし、問題なのは「この2機体が初期機体では無くアンロックに課金が必要」だという点。

※補足

無課金でもアンロックは出来たが、複数居るロック機体の1機体のみとかなり条件がシビアだった

つまり、無課金プレイで少し触ってみようというライトユーザーが課金機体に駆逐され「Pay to Win」という負のイメージがついた

実際、Steamレビュー(海外のみSteamでプレイできる)ではPay to Winというワードが散見しており、本来想定していない余計なイメージがついてしまった。

この後、ガンエボはこの負のイメージとずっと付き合い続けることになる。

課金要素ややりこみ要素不足

リリースを早めた影響でコンテンツが全体的に少なかった。

一番重要である課金コンテンツのボリューム不足が1年戦争を決定づけたといっても過言ではないだろう。

ガンエボは全機体アンロックするのに微課金が必要になるが、他のゲームみたいな重課金して何かを手に入れたくなるような要素が無かった

しかも目玉商品のセンスが謎だった。

課金アバター(歌舞伎マラサイ)

プレイしていない層にPay to Winというイメージがついてしまった割に、実際のゲームプレイはほとんど課金が必要ない状態だった。(課金したいコンテンツが無いため)

最も重要なリリース直後に収益を思うように上げることができなかったのがガンエボ最大の敗因だろう。

ガンオンはその点、過去最高収益を出した「グフカスタム」という機体が居た。

ガンオンとガンエボが決定的に違う点だ。

課金コンテンツだけでなく、やりこみ要素も不足しており、バトルパスもあっという間に上限に到達してしまい、追加でエクストラレベルを配布する始末。

実績システムやゲーム内イベントも人が大幅に減ってから実装されるなど対応が後手後手になってしまった。

謎のゴリ押し大会

色々な対応が後手に回っている中で何故かeスポーツ大会を運営がゴリ押し

総額700万円の賞金、128チーム募集という大規模な大会を企画、実施する。

しかし集まったチームが20チームに満たないという異例の大会となる。

参加チームが集まらないため、規約違反をしているプレイヤー擁するチームを参加させたり大会運営もブレにブレ、大会配信は視聴数も伸び悩む状態。

プレイヤーのための大会というよりは運営側でeスポーツ大会をやったという実績につきあわされた大会という印象をうけた。

全体を通して感じる「ユーザー目線の無さ」

ガンエボは最初から最後まで「ユーザー目線が無いガンダム作品」だと感じた。

つまりガンダム作品の中では異例の「ガンダム好きに愛されないガンダム作品」と言えよう。

ガンダム作品はガンダム好きがメインターゲットなのだ。

ガンエボは当初「ガンダムに興味のない一般層」へのアプローチを積極的にしていた。

有名ストリーマーを使った配信イベントを頻繁にしていた。

しかし、そういったイベントの視聴者は有名ストリーマーを見たいのであってガンエボが見たいのではない。

そういったストリーマーもイベント以外でガンエボをプレイするのをほとんど見ない。

ガンダム好き、ガンエボ好きのユーザーからすると外にばっか目を向けて中に居るプレイヤーに目を向けない運営には良い印象を持てない

サービス開始から数ヶ月コアにプレイした感想は

  • 課金したいのに良い課金コンテンツが無い
  • あっという間にバトルパスが終わりやりこみ要素がない
  • ランクマッチ以外やることがなく、ランクマッチも達成感や報酬が少ない
  • 運営がわけわかんない大会やストリーマーイベントなど外向けイベントをゴリ押ししてる
  • 有名機体の追加も少なく変化に乏しい
  • ガチガチのチームバトルなのでソロ参加は疲弊する(体力的、精神的に)
  • これ、オーバーウォッチ2でよくない?

ガンオンが終わり、違うゲームになっても私自身はずっと付き合っていくつもりだったが、大会のゴタゴタや運営のやり方を見て冷めた

そういったユーザーを置いてきぼりにした結果が1年戦争に繋がっているのだろう。

最終的な結論としては「オーバーウォッチ2で良いよね」となる作品だろう。

余談だが2023年時点、そのオーバーウォッチ2もかなり苦戦している状態だ。

ガンエボはオーバーウォッチをベースに選んだスタートラインが失敗だったのかもしれない。

今後ずっと言われるであろう言葉で最後に締めようと思う。

「素直にガンオン2を作っておけば・・・」

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